Surprised Blog

話題のニュース、流行の商品やサービスの情報をまとめた記事や雑学系の記事をメインに投稿します。ふと目にして役に立つような情報を発信するのが目標のブログです。

Surprised Blog

【Facebook】が発表した仮想通貨「Libra」について | 利用方法から今までの仮想通貨との違い

f:id:Surprisedblog:20190622042033p:plain

image:Youtube/Introducing Libra

投稿日:2019-06-22

追記
2019-08-02:「ステーブルコイン」

 Facebookが、「金融サービスを使えていない人たちに、そうしたサービスを提供する」として、仮想通貨「Libra」を公開すると発表しました。
(世界には銀行口座を持たない人が17億人いるという)


Introducing Libra

「Libra」とは

  • 2020年上半期にローンチ予定の仮想通貨。
  • ブロックチェーン技術が使用されている。
  • デジタルウォレットである「Calibra」で管理できる
  • 価格変動がほぼない
  • Facebookを含む約30企業(リブラ協会)が運営

 

「Libra」の利用方法

 「Libra」は、「Calibra」アプリによって管理され、「Facebook」とその関連アプリ上で使用することができます。

現時点では、Libraを使った取引は個人間送金を考えている模様です。

Calibraとは

f:id:Surprisedblog:20190621224011p:plain

 Calibraは、Libraの保管用にFacebookが開発したデジタルウォレットです。Libraの貯金や送金、使用をすることができます。

f:id:Surprisedblog:20190621213629p:plainFacebook Messenger(Facebook)

 Facebook Messengerは、テキスト通信や音声通信をすることができるメッセンジャーアプリです。「Calibra」を使って、「Libra」を通信相手に送金することができるようになります。

f:id:Surprisedblog:20190621214350p:plainWhatsApp(Facebook)

 WhatsAppは、FacebookMessengerと同じような機能を持つメッセンジャーアプリです。世界最大のスマートフォン向けメッセンジャーアプリケーションで、2016年にユーザー数が10億人を超えました。

2013年には、Facebookが約200億ドルで買収しています。

Libraの利用方法もFacebookMessenger同様に、通信相手へ送金ができるようになる模様です。

 将来的な利用

 将来的には、代金の支払い、飲み物の購入や公共交通機関での「Libra」の利用ができるように考えているそうです。

Calibraのサービス開始時より、利用者の皆様はテキストメッセージを送るのと同じくらい簡単・気軽に、スマートフォンからほぼ誰にでも、無料あるいは少額でLibraを送ることができます。また、将来的には、代金の支払いをボタン一つで可能にしたり、コードをスキャンするだけで飲み物の購入や公共交通機関を利用できるようになるなど、現金や定期券を持たずにできるサービスを利用者や企業に提供したいと考えています。

https://ja.newsroom.fb.com/news/2019/06/calibra_launch/より

 

 また、Facebookでは、「Marketplace」というフリマ機能が存在します。「Libra」がローンチされれば、「Marketplace」での取引は、Libraコインを使用することになりそうです。

 換金方法

 Libraへの換金方法は、スーパーやコンビニエンスストアなどでの入金による換金や、「Calibra」に登録された銀行口座からの換金による方法が考えられます。

運営組織

f:id:Surprisedblog:20190622000607p:plain

image:Libra協会

 PayPalやmastercardなど、約30のLibra協会メンバーで運営されます。2020年までには100まで加盟組織を増やしたいとLibra協会は考えています。

各メンバーはLibraブロックチェーンを管理することになります。

今までの仮想通貨との違い

 他の仮想通貨は発表後に使用できるサービスが確保されましたが、大企業Facebookが発表した「Libra」はすでに存在しています。

それは、Facebookが仮想通貨「Libra」を管理する「Calibra」を開発し、同社が提供しているメッセンジャーアプリに組み込むことによって、提供することができるからです。

 利用できる場が提供されているだけに、今までの仮想通貨より注目度は高いでしょう。

さらに、Facebookでは約23億8000万人のユーザーが存在するため、「Libra」が多くのユーザーに利用されることも期待できます。

 

「ステーブルコイン」

「Libra」は「ステーブルコイン」と呼ばれる通貨で、法定通貨と一定比率で交換できる仮想通貨です。需給バランスによって価格が変わるビットコインとは大きく違います。

  • 「Libra」:価格変動がほぼない
  • 「ビットコイン」:価格変動が大きい

 

価格変動を狙って投機対象として注目された「ビットコイン」とは違い、「ステーブルコイン」の「Libra」は価格が安定している仮想通貨と言えます。

 

最大の目的

 Facebookを含むLibra協会が掲げる最大の目的は、金融サービスを使えていない人たちのためにそうしたサービスを提供することとしています

世界中には、未だに基本的な金融サービスの利用の恩恵を受けられない人々が数多くいます。例えば、世界中の成人の半数近くが、銀行口座を所有していません。これを開発途上国や女性に限定すると、更に人数は少なくなります。この金融サービスへのアクセスが無いことによるコストは非常に大きく、例えば、開発途上国の中小企業の約70%は信用取引を利用できず、また世界中の移民は送金手数料によって250憶ドル(約2.8兆円)を失っています。

これこそが、Calibraを通じてFacebookが解決したい課題です。

 Facebookの目的としては、「Facebook」「Facebook Messenger」「WhatsApp」を通じて金融サービスを提供したいと考えています。

 

「Instagram」もFacebookが提供するSNSアプリですが、今のところ「Calibra」を組み込むことはないようです。

CNET Japanより

Facebookのブロックチェーン製品担当バイスプレジデントのKevin Weil氏は、「今後Instagramのダイレクトメッセージにも統合されるかもしれない」という。

 

 

提供が開始され、掲げている目的が満足されるように利用されれば、社会に貢献するサービスにもなりますが、以前に、Facebookは「ケンブリッジ・アナリティカ事件」という個人情報流出の問題を起こしています。

この問題は、「Calibra」の利用に際してプライバシー保護の問題として懸念されます。

Facebookはプライバシー保護として、事前同意なしに「Calibra」のアカウント情報や金融情報をFacebook社や他の第三者と共有しないと言っていますが、世間からの信用性は低いでしょう。