気温もあたたかくなり、もうすぐ夏も本番です。
夏と言えば気になるのが気候。
梅雨や台風は毎年、忘れることはありません。
そこで、今回は日本の台風に大きく関わっていると言われているエルニーニョ現象について取り上げました。
エルニーニョ現象とは
太平洋赤道域の東側の海面水温が平年より高くなり(2,3℃くらい)、1年以上続くことを言います。
エルニーニョ現象が起きると、日本を含め世界中で異常天候が起こると言われています。
エルニーニョ現象発生時は偏東風が弱まり、西部(インドネシア辺り)の暖かい海水が東部に流れます。
東部では、海水温が平年より高くなります。
よって、積乱雲の発生が平年より東側で起こることになります。
つまり、台風の原因となる雲(低気圧)が東側で発達するので、日本において、
エルニーニョ現象発生時は台風が少ない
と言えることになります。
ラニーニャ現象
エルニーニョ現象とは反対に、東側の海面水温が平年より低い状態が続くことを、ラニーニャ現象と言います。
今年は・・・
さて、気になる今年の状態は。
気象庁の情報によると、現在(2019/05/22)エルニーニョ現象が発生しているとのことでした。
今年は台風が少ない可能性が高いです。
今まで
下の図は気象庁の台風の数とエルニーニョ現象・ラニーニャ現象のデータです。
※台風の数
年 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 年間 2018 1 1 1 4 5 9 4 1 3 29 2017 1 1 8 5 4 3 3 2 27 2016 4 7 7 4 3 1 26 2015 1 1 2 1 2 2 3 4 5 4 1 1 27 2014 2 1 2 2 5 1 5 2 1 2 23 2013 1 1 4 3 6 7 7 2 31 2012 1 1 4 4 5 3 5 1 1 25 2011 2 3 4 3 7 1 1 21
2010 1 2 5 4 2 14 2009 2 2 2 5 7 3 1 22 ※エルニーニョ現象及びラニーニャ現象の発生期間
エルニーニョ現象 ラニーニャ現象 2007年春~2008年春 2009年夏~2010年春 2010年夏~2011年春 2014年夏~2016年春 2017年秋~2018年春 2018年秋~
図を見てわかるように、 エルニーニョ現象発生時期は台風が少ない傾向にあると言えます。
気象学は、普段の生活で起こることでも、知っているようで知らないことも多く興味深いです。気象学に少しでも興味がある人はこちらの「一般気象学第2版補訂版 [ 小倉義光 ]」が楽しめると思います。